半導体デバイス・電子部品

世界最強の市場 “華強北”

業界レポート / 2018年01月

想像を超える規模で訪れる者を圧倒する“華強北”(ファツァン・ヴェイ)。中国・深圳(シンセン)にある世界最大の電子部品マーケットだ。半導体業界の方なら年に一度はお参りしたくなる世界最高峰のパワースポット“華強北”を紹介いたします!

 

改革開放の地Shenzhen



 

「シャオピン先生が中国の広大な地図眺めているうちに自然と南海付近に目を向け、おもむろに小さな丸を書いたんだ。そこが深圳さ」現地法人を設立するため2008年に訪れた私にコンサルタントが教えてくれた。

1980年鄧小平氏の指示により経済特区に指定され急激に発展した深圳市。多くのIT企業やエレクトロニクス関連企業が集積し「中国のシリコンバレー」と呼ばれる時代もあった。現在では、更なる進化を遂げ「比喩を用いてシンセンを語るべからず」世界を代表する唯一無二の近代都市、Shenzhenへと変貌を遂げたのです。

 

 

聖地【ヤンの台所】

そんな深圳の心臓部が“華強北”。深圳市の中心部福田区に位置し、総面積は20万㎡と広大です。717もの施設があり、1万㎡を超える大型施設(マーケット)は20以上もあります。1万社以上が入店し、13万人近くが働いていると言われています。“華強北”での取引価格は、国際市場にも大きな影響力を待ち、世界中のバイヤーが集まる電子部品業界の聖地と言っても過言ではないでしょう。日本では、シンセン・マーケットという方が多いようでが、タイロテッカーは「ファツァン・ストック」や「ヤンの台所」と呼んでいます。“華強北”の主な施設をご紹介します。

 

主要施設(マーケット)

約2800店舗43000㎡

約800店舗80000㎡

約3000店舗

6509㎡

赛格广场

約3000店舗60000㎡

华强电子 新亚洲电子 华强广场

赛博宏大

約256店舗9000㎡

国际电子

約200店舗5000㎡

都会电子

18000㎡

佳和电子

通信市场

約300店舗

桑达电子 太平洋 远望 免税珠宝 展览中心 万商 大百汇
万佳百货 新大好 群星广场 创景名店 东方时尚 曼哈 紫荆城
女人名店 顺电家居 新一佳 钟表市场 女人香 茂业百货 女人世界
国美电器 儿童世界 港澳城 富民服装 明香酒楼
  • 赤字の施設 : 電子部品を取り扱う大手マーケット

 

赛格广场【賽格広場】

1988年設立。中国電子第一街に位置し、売場面積48,000㎡,高さは291.6m。1-9階は電子部品関・携帯電話・コンピューターを主に販売。品質管理に重きを置き、品質検査の信頼性が非常に高く“華強北”の中で一番偽物が少ない?マーケットと言われています。2002年1月に新設したビルと連絡通路を設置し、総面積が60,000㎡となりました。来客数が一日50,000人。“華強北”を代表する老舗マーケットになります。

 

新亚洲电子商城【新アジア電子ショッピングセンター有限公司】

新亚洲电子は、新亚洲集团(香港)グループです。2003年に設立、総面積は約80,000㎡。各国のビジネスマンが訪れる“国際的な組織”として有名。年間取引額が500億元を超えるとされています。第一期開発では5億元を投資し、二期目の投資額は20億元。2007年11月にリニューアルオープンしました。ビル上部が住居用に設計され、その中にも沢山の商社が入居しています。打ち合わせで訪れた際、洗濯物の奥にCPUの山があった時には驚かされました。電子部品専門のマーケットとしては世界一と言えるでしょう。“華強北”で唯一70年の財産権を持った施設です。

 

厚徳載物




赛格广场で紹介した通り偽物・模造品があるという前提は理解しがたい方も居られると思います。実際“ヤンの台所”から派生したリスクは世界中に拡散され大きな社会問題になっています。これは赦し難い事実です。

同時に“華強北”というマーケットは、紛れもなく史上最大規模であり、世界から必要とされているという側面も合わせ持っています。日本市場だって外から観ればStatic、高コスト、閉鎖的、スローリーなど短所を抱えていますよね。冷静に見て“華強北”は、Dynamic、低コスト、ユニバーサル、スピーディであることは疑いの余地はありません。

現地スタッフが贈ってくれた“厚徳載物”と書かれた扇子を眺めながら、今年の目標は寛容・受容力を高める事と決めました。日本と中国の半導体マーケットも互いの長短所、素地や環境を積極的に理解すれば、より良い互恵関係を築けると思います。今年も宜しくお願いします。

下島元





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