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旦那様の電撃的な海外移籍が決まり退職の運びとなった“若さん”。2011年に入社以来、カスタマーサービスから産休・育休を経てSEアシスタントやバイヤーとして活躍してきた。清楚で優しいお嬢様風の横顔、癒し系の風合いを纏っているが、ストレートな物言いと、一般人には理解できないフェティシズムの持ち主である。複数のポジションを渡り歩いてきた彼女だからこそ、語れる何かがあるのかもしれない。退職を目前に控え、今の心境や各チームの特色をちょっとだけ教えてもらった。

レセプションからタイロテックへ

ホテルのフロント業務をしていた若さん。横浜への引越しを機にカレンダー通りに休める仕事に転職しようと市内企業を中心に就活を始めた。候補としてピックアップした会社が2社。タイロテックと外資系企業だった。

今だから言えるが、一方の会社はなんと競合企業。一足先にタイロテックから合格通知が来たが、勤務時間が希望と違ったため一度断ってしまったという。後日「希望通りの時間帯で働けるように調整しましたけど・・・もう一度検討していただけませんか?」と再度オファーが届いた。「んー、それなら・・いいですよ。」と、のっけから上から目線。今更ながら「何様だよ、私」と言いながら、当時の状況を教えてくれた。

もし競合の会社に入っていたら、どうなっていたと思う?と振ってみたら即答で
「すぐに辞めてたんじゃないかな。規模も大きくて、外資だし、二言目には本国が・・・とかさ。何かと融通が利かなくて面倒くさそうじゃない、外から観てても。あー行かなくて良かった」
そこまで言うとは・・・深く聴かなきゃよかったような。


入社そしてカスタマーサービス

入社そしてカスタマーサービス 入社初日。面接のときは、緊張してあまりオフィスの中を観ていなかったが、とても変わった形をしていた。三層構造になっていて半地下みたいなところと中二階のようなところがある。外を行き交う人からは、中の人の脚しか見えない。平成の世、大都会の真ん中に居るとは思えない、レトロな基地風の雰囲気がすごく気に入った。「これからここで働くんだ!」と意気込んだという。(前事務所)

最初の配属はカスタマー・サービスだった。世界各国から収集した半導体の在庫データを入力し、お客様に見積提案などを行っていく。時には問題を抱えたお客様の状況をバイヤー部門に伝えて、解決方法を探ることもある。最初の頃は、専門的なことを聞かれて困ることもあった。自分で調べるのが難しい時は、机も仲良く横並びの同僚に「ねぇねぇ」と声をかけ、教えて合いながら共に勉強していったという。自分で解決できることも日に日に増えていき、成長しているのが実感できたという。三カ月も経つとお客様と世間話をして長電話するほどの余裕ができた。

当時は、依頼の数も今ほど多くなかったが大変だったそうだ。それもそのはず、当時のタイロテックはIT化が進んでおらず、半導体の製品型番を全て手打ちで入力していたのである。メールで来る依頼は印刷して入力。今思えば不思議だが、コピペ禁止なる暗黙のルールまであったそうだ。
慣れてきた頃、見積依頼から納品までを一括で管理する受発注システム【DOCOSO】を自社開発し、導入された。ペーパーレスになった上、何十倍も業務効率が上がり、システムエンジニア(以後SE)の偉大さを肌で感じた瞬間だった。


ライフスタイル

ライフスタイル タイロテックで働き始めてから3年目。子どもを授かり、産休・育児休暇に入る事となった。
育児休暇に延長を加え、子供と過ごす時間を目いっぱい長くした。復帰が近づくにつれ、子育てと仕事の両立について考えるようになる。

カスタマーサービスの仕事は朝9時から夕方18時まで。このまま復帰したら子供との時間を充分に取ることができない。退職も覚悟し、会社の同僚に相談すると、翌週社長から電話がきた。「こんな仕事もあるよ。どうする?」と用意してくれた仕事内容はSEのアシスタント業務だった。短時間で融通が利く業務を作ってくれたのだ。SEに関しては全く知識がないし、今までもこれからも自分には関わりのない仕事だと思っていたので、正直びっくりした。

その時の心境をさらに聞いてみると・・・
「わがままな考えだけど、子供が小さいのは一瞬なので、なるべく一緒に居たい。仕事をしていても子供を中心に考えたいと思っていた。それに自分の生活スタイルに合わせて時間を使えるのはうれしかった。」

会社の配慮と子どもを預かってくれる保育園の存在に感謝しつつ、未知の領域に挑戦する事にした。


どんなポジションでもOK

新たな舞台は、チーフエンジニアからの指示のもとデータの整理や仕様書の収拾、簡単なシステム構築などをする。手元にある情報をいかに管理していくか。データをより効果的に、効率的に表現できないかを追求する部門である。カスタマーサービスとのあまりの違いに、赴任当初は、同僚の会話すら意味不明だったという。

「最初は、辛らかったけれども、そこで諦めてしまえば何にも実にならない。新しい事に挑戦したり、勉強するのが好きなんですよね。そしてやってくうちに少しずつだけど分かってきて・・・いけるかなって思ったから続けてこられたのかもしれない。タイロテックの人はみんなそうだけど、未経験者ばかりだから、わからないことを聞いて怒る人が一人も居ないしね。どんどん聞いて、自分の知識の引き出しを増やしていった事が今活きていると思う。」

海外調達チームが一時的な人手不足に陥り、業務に支障が出そうになった。同僚のピンチを観て若さんは立ちあがる。イギリス留学経験はあるものの、英語はビジネスレベルではない。しかし今まで培った経験と知識を駆使し、海外ベンダーと納期調整をしたり、通関書類を手際よく片付けた。新たなメンバーが加わるまでバイヤーとして活躍し、一目置かれる存在となった。当時の調達チームでは、密かに“若さんカリパク計画”(注:1)が進行していたという。「できる女の移籍交渉にSEチームは首を縦に振らないだろう。何食わぬ顔して、このまま貰っちゃおうよ。」とい算段だ。人気者である。


プロセッサがNY近代美術館入り !?

プロセッサがNY近代美術館入り !? いい話をした後なので気が引けるが、この際だから公開する。若さんは少し変わった嗜好があるのだ。
「ひとつ一つが、違った形をしていて、とっても可愛いい。意外とカラフルでキャラクターみたいだし、コレクトしたくなっちゃう・・・笑。 観てて飽きない。80’sのアナデバなんて最高。MoMAコレもん(注:2)だよね。90年代の代表作は、インテルのプロセッサで決まりでしょ。いい顔してるもん。私にとって半導体は、究極のアートなの。」僕も半導体の仕事をしているが・・・理解できない。

笑いながら、ある出来事を話してくれた。
科学館へ行った時の事、ふと目に留まったロボット。細かい動きができる事を売りにしたロボットで、基盤に部品を差し込む動作の真似をしていたそうだ。肝心なロボットの所作よりも、彼女の興味を引いたのは基盤にささっている三端子レギュレータだった。瞬間「こんにちは、おじいちゃん」と囁いたそうだ。その時初めて自分がチッパー(chipper 注:3)だったことに気付いた。皆は、なんとなくおかしい事は知っていたが・・・。

流石に突っ込みましたよ。 ん?三端子?! なぜそんな事になってしまったの?
毎日、半導体を観ていると、リードが手や足に、マーキングが目や口に。そして宇宙人やキャラクターに見えることがある。好みのICを見つけたときはヨッシャーって心の中でガッツポーズをして喜んじゃうらしい。若さんにはタイロテックの仕事は天職なのかもしれない。



家庭と職場の両立

家庭と職場の両立 職場環境は、どうでした?
一番助かったのは、子どもが病気をした時に気兼ねなく休めたこと。自分の子どもを家族のように思ってくれて心配してくれる周り。
そして何より、自分のライフスタイルに合わせた働き方が出来るのがいい。私の場合は、基本9:30~15:30を勤務時間にしていました。家族を最優先にした時間帯を自分で選びました。自由度が高いところが働きやすかったです。

どんな会社ですか?
ひとつの会社で、こんなに様々な事をやったのは初めての経験で毎日が楽しかった。同じシチュエーションがあまりない。普通の会社と違って、みんな一緒になって課題に向き合い、考え、答えを出す。誰の意見でも面白いものは取り入れてくれる。いつでも新しい事に挑戦できる環境。常に新しいことをやっている感じがして、いつも新鮮な気分でいれるのがタイロテックのおもしろいところなのかもしれない。

育児・家事・仕事。全てをこなすの大変そうですね?
いや、まったく大変と思わないよ。だって子どもは私がいないと、生きていけない。何より手のかかる時期って10年とないでしょ?寂しいけど、大きくなると手も繋いでくれなくなるだろうし(笑。 今だけの特権。そう思えば、子育ては楽しいって思えるんじゃないかな。












まだ見ぬニューフェイスへ

まだ見ぬニューフェイスへ タイロテックは、自分を試したり、挑戦する環境が整った組織、場所だと思う。行動を起こせば、周りも助けてくれるし、評価もしてくれます。進歩的な人にはいい所だと思う。逆に現状に満足してしまうようなコンサバちゃんは、タイロテッカー(注:4)にはなれないだろうね。アクティブな人だったら、楽しい時を過せると思うよ。

最後にこんな言葉も残してくれた
「タイロテックに入れば、人生が、カ・ワ・ル。かも…。ヨ!」
ニヤっとしている。意味深長だ。ちょっと怖い。また変なこと考えてんのかな?

後日、下島に聞いてみると「子宝神社説(注:5)の事を言ってるのかな。もしかしたら“高学歴、超高所得”の話じゃない。」これまた何を言っているかよく分からない。

それは、それとして、若さん!!長年に渡り、タイロテックを支えてくれて、ありがとうございました。この際、はっきり言っておきます。MoMAは無理だと思います。目を覚ましてください!! 

注1:カリパク
高度な所有権移転述。若さんが作った造語で“借りた振りして、パクる”の略。本人曰く、親や兄弟など近親者に有効なテクニックだそうだ。
例)「ねねね、お母さんの車、通勤に使っていい?急ぎの時は、お父さんの車使えばいいし、時間があるときは、帰りに買い物してきてあげるからさ」「そうね〜」と生返事をした時点で所有権が移転する。

注2:MoMAコレもん
ニューヨーク近代美術館(通称:MoMA)の永久収蔵品に値する芸術・美術作品の意。MoMAコレクションは、1929年に創設され、現在では20万点を超える世界に比類なきモダン・アート・コレクションである。The Museum of Modern Art, New York

注3:チッパー(chipper)
ICチップをこよなく愛する者の呼称。レベル4以上になると半導体に脳が過剰反応し、主に視覚に変調をきたす重篤な症状を発症するケースも確認されている。タイロテックでは、堀江氏がレベル5であり、若さんは、レベル4 to 5と推測されている。

注4:タイロテッカー
熱き情熱を持ったタイロテックの社員のこと。とくに研修や試験は無いが、入社4カ月程度でタイロテッカーに変身するケースが多い。

注5:子宝神社説
タイロテックに入社すると子宝に恵まれるという都市伝説。2013年に社内で5人のお子さんが誕生したことから言い伝えが始まったと思われる。

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