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「フルタイムで働いて子育ても、それはやはり無理だと思います。」
藤原は、在宅勤務2年目で、朝は3歳の娘を保育園へ送り、家事を手早く終わらせ、そのまま仕事にとりかかる。優しい母の顔からネゴシエーターの顔に変わり、静かにパソコンの電源を入れる。鋭い眼光でメールを注視していたかと思うと、次の瞬間には、国際電話をかけ始める。
まだ陽のあるうちにパソコンの電源を落とし、優しい母親の顔へ。夕方には、保育園へ戻り半日ぶりの愛娘を強く抱きしめ、笑顔で優しく包み込む。穏やかな佇まいと思いきや、インタビューをしてみると好戦的な一面を覗かせた。

タイロテックとの出会い

タイロテックとの出会い 仕事内容は、海外から半導体を買い付ける業務と海外子会社の管理。テンポラリーで海外との業務提携なども担当する。交渉ごとでは、社内で一目置かれるほどの結果を残してきた。どんなに難しい案件でも怯むことなく襲い掛かる。

「英語は、あまり上達してない。苦手なんです。勉強しないとダメですね。」と、とても照れくさそうに話すものの、多くの言語を巧みに操り難しい場面で活躍する。学生時代はマーケティングを専攻していた。社会人になってからは経理を勉強し、簿記の資格もとった。「どうせ勉強するなら資格までとれば達成感も大きいでしょう。」と、はにかみ、今度は真面目な顔で「どんな仕事をしても経理の仕組みを知っているとやり易いですよ。物やお金の動きは全てBOOK KEEPINGが基本ですから」と教えてくれた。
学生時代に藤原もやはり就職活動をした。意中の会社に面接に行くと、落とされてしまった。でも、どうしてもその会社に入りたくて、3か月後に再度挑戦し採用された。憧れのIBMerになった。嬉しかった。その後、諸事情により退職したが、どれほど後ろ髪をひかれたことか。そんな藤原も結婚、出産を経てタイロテックに出会う。
選んだ理由は、在宅勤務という現状としては理想の環境だ。もともと産休をとっていた社員の変わりに1年間、お手伝いとして働いていた。海外との取引がある企業で自分の能力を活かしたいと考えていたので、仕事内容も見事に合致している。今までの経験も十分に活かすことができると思った。これも運命だろう。






働くか、子育てかを悩む女性は多い

「この上なく子育てに向いている会社です。仕事は続けたいけれども、子供が生まれてからすぐにフルタイムで働くのは困難だと思っていました。」公園で遊んでいる時に、子供がブランコから落ちて怪我をした。ちょっとだけ目を離した隙に落ちたのだ。大泣きしている子供を抱えて、藤原は悔しいと思った。「小さい子供ってホントに目が離せないよね」と夫に話した。現在の環境は子育てが思い切りできる。在宅と本社勤務、場所は違えども一緒に働く仲間たちと波長が合うのも気に入っている。娘が急な発熱で保育園から連絡があっても、すぐに迎えにいける。インフルエンザで長期休みになった場合でも、看病をしながら仕事を継続できる。完璧にできない時があっても、少なくとも急ぎの仕事は問題なくこなしてきた。

ただし一人で自宅に居るので、職場の状況が見えない、不安がないわけではない。会社に電話をすれば、皆と話し合うことだってできる。判断に迷うときなど直ぐに対応できるようコミュニケーション方法は確立されている。だけど「たまに、ちょっぴり寂しいかな」
会社に居て皆と共に働くほうが能率的なのかもしれないが、理想的な子育てはできない。子育ては大切だし、大変だから。家事だって手を抜きたくない。在宅勤務という働き方は理想の環境。でもひとりで家に居るので、少しストレスも溜まるようだ。






トラブル?揉めるということは思いつかない

専門用語や半導体の技術的な話を翻訳するときには、辞書にあたりながら慎重に進める。どうしても分からない時は、想像しうるあらゆる表現方法を駆使して相手に伝える。慌てている時は、言語がミックスしちゃうときもしばしば。上司の堀江さんに必死になって中国語で説明してしまったこともある。形振り構わず、交渉相手から専門用語の意味を教えてもらう事もある。だって…急ぎだから (笑)

小さなトラブルは結構あるものだが、揉めるという事は思いつかない。行き違いがあっても、問題になったことはない。
「ミスや失敗は、責めるものではなく、解決するものだから。日本でも。欧米でも。アジアでも。」
相手と一緒になって前に進もうとする藤原の外交力は、皆を引き付けていく。

為替の変動、突然のラストバイ、文化の違い、タイムロス、合わない数字。ベテラン社員でも初めてのことは不安になったりするものだが、私が勇敢に立ち向かって詳細な状況を把握する。お互いが勘違いしていたり、ちょっとしたことに拘ったりして、仕事が滞ったり、ペンディングになってしまうことはよくある。とにかく状況を正確に把握する事は仕事を進める上で最低限必要な事であり、もっとも大切にしているという。そうすればトラブルにならず、結果として懸念材料は期待に替わる。

藤原は、徹底して調査する。何度も何度も確認することを習慣としている。過剰供給が続いてるのではないか、買付価格が妥当なのか、相場急落の可能性はないのか。何社にも確認して裏を取ったりする。現場に行けないから、電話対応だから余計神経を使うようだ。
「やるべきことをやっておけば、問題が起こるどころか、スムーズに進めることができるでしょ。」






仕事を通じて興味を持ったこと、今後やってみたいこと

仕事を通じて興味を持ったこと、今後やってみたいこと 売上アップに貢献したい。仕事をしていると、もっと、もっと、と自分がグングン加速していく瞬間にたびたび遭遇します。そんな時は、心の底から仕事を楽しんでいる時。語学力よりも気持ちが大切だから電話だろうが、翻訳だろうが全く支障はありません。アジア圏の一員としてアジアでの取引を増やしていきたい。より多くの企業からより大きな発注を受けたい。チームに貢献していきたいんです。(話すうちにだんだん力が入ってくるのがわかる。そろそろZONEに突入しそうだ)

「外国の企業から信頼されるためには、製品の確かさだけでなく、相手を受け入れる柔軟性も必要だと思います。日本とアジアの架け橋となりたい。中国や韓国ともっともっと繋がることができると思います。信頼を得ていきたい。英語ももっと勉強して、専門用語ももっと覚えて…」驚くほどアグレッシブで、前のめりといったほうがピッタリとするくらい前向きで真摯な姿勢である。しかし、頑張りすぎるのもよくないので、たまには、本社に来て下島珈琲をゆっくり堪能してもらうことにしよう。







何故そんなに前向きにできる?

何故そんなに前向きにできる? 子供を育てるのは、前向きが必須。泣いてる子供に対して後ろ向きになっても何も解決しませんよ。前向きでいかないと生活も楽しくないでしょう。

旦那様は、週末はよく手伝ってくれる優しいナイスガイです。でも平日は、自分で全てこなせる状態にできるように努力しています。家事、育児、仕事、全部やりますよと明るく話してくれる。なにより子育ては楽しい。藤原家では、お宮参り、七五三だけでなく、グローバルに子供の行事を楽しんでしまう。子供には、「いろんな国に、いろんな風習があるんだよ。だからいろいろやってみようよ」と話す。
夫婦双方の仕事に対する考え方もあるので、働きやすい職場を探すことはなかなか大変でした。希望の仕事がみつかっても、自分が絶えず努力できる環境や、気持ちよく仕事に向かえるコンディションを維持することは大切なことですよね。

質問に対して藤原は、本質的な回答を端的に素早く繰り出す。「なんでも前向きに考えたほうがよいので、そうしています。問題はあっても、解決できないことはありません。」そう言い切ってみせた。格好よかった。タイロテックの母は強く賢いのである。








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