『デンキ』と聞いて皆さんはどの漢字を思い浮かべますか?私は以前、『デンキ』と聞けば真っ先に思い浮かぶのは『電気』でした。しかし半導体業界に飛込み、製造業や機械関係のお客様と関わり、部品や基盤などを見ているうちに『電機』に変わりました。ふと、『電器』もあるな。と…。何が違うんだろう?気になったので調査開始です。
そもそも、なぜ?『デンキ』には3種類もあるのか。まずは漢字の由来や成り立ちから探ってみたいと思います。
※ タイロテック会議室モニタ
漢字の意味は?
『電』は雷に由来するそうです。電は「雨」と「申」の組合せのようです。雨は分かりますが、「申」って何。「申」は稲光や稲妻が由来だそうです。「雨+稲妻」で『電』。イメージ通りですね。意味は「稲妻」、「稲妻のように素早い様の形容」だそうです。そういえば中国出張の時、電気街を歩いているとやたらと「电」の文字が目につきました。簡体字で「電」は「电」そういうことだったのか~、と一人頷く私です。
『気』は「湧き上がる雲(气)」と「穀物の穂・枝・実(米)」の象形だそうです。意味は「生命・意識・心などの状態や動き」、「天地に生じる自然現象」、「あたりに漂う雰囲気」。いろいろな説や解釈があるみたいですけどね。
『機』は「木+細かい糸+矛+人」なんだかややこしい。木でできた細かい仕組みを人が動かす。この説明で私が思い浮んだのは、鶴の恩返しに出てくる機織り(ハタオリ)。意味は、「仕組み」、「細かい動き」、「きっかけ」、「心の動き」だそうです。
『器』は「並べられた祭器に生贄の犬」の象形からできたそうです。意味は、そのまま「う・つ・わ」。
合体するとどうなるのよ?
漢字を紐解いていくと、イメージと繋がりやすくて、分かりやすいですね。個々の意味がある程度理解できたところで各々の「デンキ」について考えてみたいと思います。
『電気』とは、原子核を中心とする回転軌道から、ぐれたのか?すねたのか?スピンアウトした電子(自由電子)の持つ移動エネルギーなのかな?首輪を外された犬の「デンシ君」がドッグラン(ある程度規制された空間)を自由に走り回っている状態が、電線の中を走る電子(電流・電気)に似た状態。詳しくは自分でググってください。
『電機とは』とは、「電子の移動エネルギーを動力とする仕組みで、新たなものを生み出す物」すいません、余計わからないですよね「電力で稼働し、目的物を生産する機械」くどい!普通に書けば「産業界などの工場で使われる大型の機械」と解釈してみました。
『電器』とは、「器」ですから、個人が使う物を連想しますね。よって「電子の移動エネルギーを動力とする仕組みで、新たなもの生み出す個人向けの物」あらら、下手な理屈屋になっちゃった。「電力で動くコンシューマ向け器具」カッコ付けて横文字を入れたら焦点がボケちゃうし。ズバリ「白物家電」ということで収めさせて頂きます。
どうせみんな電気じゃん
そんな話をしている時、カスタマーサービスの一柳が・・・
「エネルギーって結局は電気に変換されますよね?石油だってLNGや石炭だって、最後は火力を利用して発電する、いわゆる火力発電。原子力だってそうだし、再生可能エネルギーの風力、水力、太陽光、地熱、水素だって電気エネルギーに変換され使われているもん。全部電気で動くから、いちいち『電』じゃなくていいんじゃない。私だったら原子力で発電された電気で動く炊飯器を『原器ジャー』、太陽電池で動く歯ブラシは、『電動歯ブラシ』ではなく『陽動歯ブラシ』かわいくない?」
すると三觜が「じゃ、私の自転車は『電動アシスト自転車』じゃなくて、風力で発電された電気を充電しているから「風動アシスト自転車」にしよう。エコエコ。」
さすが「ゆとりフルスペック」&「オール電化」ペアである。
「おい、おい動力は、電気エネルギーだけではないよ。代表的なものは『手動』『人力』があるだろう。電車だって昔は石炭を電気に変えず「蒸気圧」をダイレクトに活用した蒸気機関車だったでしょ。車だってまだまだ電気自動車より、ガソリン車が主流だよ。ただ発電方法によって電気に名前を付けるのは賛成だね」 すいません、余談が長くなってしまいました。
そして私なりの結論は
『電気』とは、電子の移動エネルギーであり、近年では動力源の主役である。
※因みに静電気犬です。
『電機』とは、電気を動力とする大型の機器・機械であり、産業界で活躍している。
『電器』とは、白物家電であり、一般家庭で使われている。
※ タイロテックの冷蔵庫。
少し強引だったかな。どうやら明確に『電機』と『電器』を分類する基準はないようですね。
それにしてもあの二人と話していると、どうしても脱線してしまう。
脱線と言えば、「白物家電」って家電が普及し始めた当初は白い塗装の物が多かったかららしいですよ。
2015年9月
半導体グループ マネージャー 堀江昭泰
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